第32号　法友工体連会報を4回に渡り，毎週火曜日に公開していきます.

活躍する工体連OB(13)

2012年12月11日、午前9時。KORI HOLDINGSのシンガポール証券取引所での取引開始のドラが鳴り響いた。やっと 上場まで漕ぎつけたのだ。
　上場に先立ち、審査の対象となる過去三年間の営業実績は、下表の通り。

　厳しい審査を、この実績をもって乗り越え、とうとう夢を実現できたのである。
　2012年3月に、株式上場の決心を固めてからわずか9ヶ月余りでの達成は、当社の若い社員の一人ひとりのまさに尋常でないほどの素晴らしい働きの上に成ったのである。
　会社一丸となって達成したこの株式上場により、私が引退した後も、たたき上げの社長を筆頭に、役員・社員のみんなで、より一層の強固な会社として前進し続けることができることを確信できた。
　思えば1980年にシンガポールに上陸。半年後に家族を呼び寄せ、1982年に会社を設立。しかし、苦労の連続。銀行から融資を断られ、トラックのガソリンも満タンにはできす、妻に渡す生活費に事欠き、ぎりぎりの食費のみ。
　しかし、石の上にも3年。その3年が過ぎたあたりからは会社も落ち着いてきて、自分の会社から給料が出るようになった。1992年には隣国マレーシアのクアラルンプール支社を開設し、タイにもプロジェクトベースで進出を果たした。1999年には、あるゼネコンさんの勧めで、トンネル工事も始め、最初の工事はシンガポール空港の滑走路の下の地下鉄用シールドトンネルという、とりわけ失敗の許されぬ仕事であったが冷や汗をかきながらも無事完遂。
　2007年には設計、材料も含む総合山留、支保工会社（？）へと発展。現在の保有Ｈ型鋼は4万トン。本年度中には、マレーシアのジョホールバルに新工場を建設して、シンガポールの工場と合わせて月産3000トンを支給できる規模にまでなる。
　シンガポールは、1985年頃から地下鉄の事業が始まり、今までに170キロ程完成しているが、この先15年から20年をかけ、総延長350キロまで計画されている。
　我が社も地下鉄のみならず、火力発電所や他のインフラ整備に向けて、腰を据えてその一端を担う一方で、東南アジア全般にも目を向けて進む予定である。
　ここまで来れたのは、家族や社員の協力はもちろんのこと、同級生たちの叱咤激励のお陰が相当に大きいと感じている。
　私たち昭和44年卒の工体連OBは「飲もう会」を大学4年の終わりに結成し、家族同伴同級会を当初は2年に一度、先が短くなってきてからは毎年、日本全国各OBの地元を持ちまわりで開催してきた。
　ほんの少し前の光景にも思えるが、宴会場の後ろの方のすみっこで、お父さんにオシメを取り替えてもらっていた男の子が、もうすでに立派な社会人というから、歴史を感じざるを得ない。それもそのはず、私も60歳の還暦を迎え、その時にはシンガポールに全員集合し、赤い帽子にちゃんちゃんこでお祝いをしてもらった。
　渡辺先生のもと、ボクシングに燃えた学生時代、日本青年海外協力隊でのアフリカ生活、そして何より大切な友人達を私の心の糧にして、南十字星の下、あともう少し頑張りたいと願うこのごろである。
　 （工学部　土木工学科卒）

第20回 法政大学全国卒業生の集い 島根大会

メンバー阿部鞶（柔道）、清水昌良（柔道）、小畑修孝（陸上）の3名が誕生会（毎月誕生会と称して、法政を話題に美味しい食べ物・飲み物を楽しんでいる会）メンバーと大会式典・懇親会に出席して、島根の観光を楽しんできました。
　16日（金）朝一番の飛行機で羽田より出雲へ向かい、観光タクシーを3日間借りて宍道湖を巡り、昼食は新鮮な魚介類で一杯やり、ゲゲゲの鬼太郎の水木しげるロードにて、鳥取在住の足立収平（剣道）と灘英樹（サッカー）に会い、翌日の懇親会で飲み語ろうと約し、松江城へと向かいました。
　夜は前夜祭と称し、居酒屋にて盛り上りました。17日（土）午前は松江城の堀川を遊覧船で船内炬燵の暖をとりながら、優雅に町並み見物、さらに小泉八雲館を巡り、昼食は「八雲 庵」で鴨南蛮蕎麦と焼酎の蕎麦湯割りを堪能しました。
　午後は松江最大のホテル「ホテル一畑」にて講演会、そしていよいよ懇親会（中尾美佐男（ スキー）がようやく到着）、会場に10人がけ丸テーブルが50の500人が一同に会し、出雲太鼓の演奏、圧巻は出雲の伝統芸能「石見神楽」でした。
　通常の祭りでは、立ち見の人混みの中でしか見られない演舞を椅子に座って、飲みながら堪能しました。来年の埼玉大会にバトンを渡し、大会終了となりました。
　最終日18日（日）は、10年間連続日本庭園No.1の「足立美術館」の素晴らしい5万坪の庭園を満喫、島根ワイナリーで赤・白・ロゼと全てのワインを試飲後、昼食はバーベキューとビールを飲んだ後、出雲大社を参拝して無事に羽田へ着きました。
　工体連OBの皆様、今年はOB埼玉大会（9月7日）、こぞって御参加を宜しくお願いします。
（文責　小畑修孝 ’70）